【『長文のLINEメッセージは悪いことばかりでは無いと思うよ』という話】

Photo by jinbay

長文メッセージは「他人の時間を搾取している」「要点をまとめられないのは頭が悪い」などなど、多くの否定的なコメントがありますよね。

LINEの長文投稿について、よくSNSとかに批判が上がっているのを見たりします。

この長文投稿、やっちゃうんですよね。
プライベートではほぼありませんが、仕事だったりするとよくやります。

LINEだけではなく、MessengerもSMSもメッセージが長文になることはよくあります。
SMSなんかは『どこがショート?』って、自分で突っ込みたくなるくらい。

ただ、個人的にはこれが一概に”ダメ”とは、正直あまり思ってないんですよね。


仕事では、特に電話(WEB会議含む)で会話するか、LINEやメールなどで文章(一部画像含む)をやり取りするか、が多いのでは無いかと思います。

直接対面での会話ももちろんあると思いますが、スマホに代表される通信端末を利用するコミュニケーションが多いことと思います。

対面・電話・メール・SNS、当たり前ですが、”いつ、どの場面で、どの手法を採用するか?”はまさにケースバイケースなんですね。
その判断は、”必要なコミュニケーションの濃度”に関係してくる思うんですね。

コミュニケーションとして一番濃度が濃いのは、圧倒的に”対面”ですね。

”対面”は、その場の相手との空気感であったり、表情であったり、しぐさであったり。
言葉の間であったり、強さであったり、そういういろいろな要素を瞬間的に感じ取って、自分の言葉と表情と空気を投げることができる。
そのキャッチボールを絶え間なくできることによって、より良くより深くものごとが理解・共有できるようになる。
コロナ禍で人との対面でのコミュニケーションがなかなか難しい状況ですが、やはり対面には非常に大きな価値があると思います。

その一方で、時間の調整、移動の手間など、時間的な効率の悪さは否めません。
なので、”対面”は時間を掛けるだけの価値を得られる場合に選択するということが求められます。

”WEB会議”も電話と比較すると、コミュニケーション濃度は高いと考えられます。
昨年(2020年)からのコロナ禍で急激にWEB会議の利用が広まりました。
画面越しにですが、リアルタイムに相手の表情を見られるというのは、よいコミュニケーションを取る上で大きな要素だと思います。

ただ、これも実は、対面と同様に相手との時間の調整が必要で、それによる効率の悪さはあります。

”電話”は相手が出てくれれば、即座に会話を交わすことができるので、即効性は非常に高いです。
電話をかける方からすれば、一見、非常に効率の良いツールと言えるかと思います。

しかし、電話を掛けたものの相手が出ない場合、要件を留守電に残せれば良い方で、しっかり会話をするなど、相手から情報やリアクションを引き出したい場合、相手とつながるまでかけ直しをしたり、相手から折り返しがあるのを待つことになります。

更に、電話をかけられた相手からすれば、(当たり前ですが)唐突に電話が掛かって来ることになります。
そのことにより、作業を中断することになったり、思考が中断されたり、言葉を選ばなければ”迷惑”に感じることもあるかと思います。

”電話”は相手の状況がわからない状態で、こちらから一方的にコミュニケーションを求める行為になります。

電話しかなかった(電話だけが圧倒的にスピード感あるコミュニケーションツールだった)時代では仕方ありませんでしたが、より多様なツールが使える今、電話は決して相手に優しいツールとは言えなくなってしまったと思います。

では、”メール・SNS”はどうでしょうか?

”メール・SNS”はいわゆる”非同期通信”であって、受け取った相手が好きな時に見て、好きな時に返事をしたり、リアクションしたりすることが可能です。
相手を無意識に邪魔してしまうようなことが無いので、非常に使い勝手のいいツールと言えます。

しかし、文章表現の上手い下手などのために”真意が伝わらない”、”誤解されてしまった”などのトラブルを生む恐れも多分にあります。
この点は要注意といったところです。

今さら改めていう必要は無いですが、メール・SNSといったテキストベースでのコミュニケーションツールが世界中でこれだけ利用されているのは、圧倒的に今の状況にマッチしているツールだということでしょう。

しかし、そのメール・SNSでも、利用方法によっては批判というか苦言を呈される場合があります。

一番多いのは、「(文章が)長い」では無いでしょうか?

メールであれば、添付資料についての説明であったり、経緯を含めた状況報告であったり、ある程度の長さになるのは仕方ないのでは?と個人的には思っちゃいます。
ここは、許してくれる方も、もしかしたらいらっしゃるかも?

問題は、LINEやMessengerに代表される”SNS”です。

このLINEの投稿が長文だとめちゃくちゃ批判されるのを時折見かけます。

ただ、これも”人により”、”場合により”だと思うんですよね~。

そもそも、『LINEやMessengerの使い方にもよるかな?』と思うんですが、僕の場合、あまりグループは使ってないんですね。

どちらかと言えば、個人に対して一対一のやり取りが多いです。
チャットと言うか、まさに言葉のキャッチボールですね。

仕事の話しで『次の展開どうしようか?』とか、自分の考えを提案したり、相手の考えに対して意見を述べるなどの場合、やはり長くなってしまうんですね。

特に自分の会社のメンバーでは無く、プロジェクトで一緒にやっていくことになるパートナーさんだったりすると、相手のバックグラウンドや今の状況・立場なども含めて考えて言葉にするので、どうしても長くなる場合が多いです。

嫌な人は嫌なんですかね?

ただ、これって、悪いことばかりじゃないと思うんですね。

そもそも「長い文章を人に読ませるな」という批判はもうこの際甘んじてお受けするとして、LINEやMessengerで会話を重ねるのって、しっかり相手のメッセージを読んだ上で返事をする訳で、自分の中のフィルターを一回通して言葉にできるんですね。
自分で打ったメッセージを読み返して、修正して送ることができる。
可能な限り、相手に効率よく正確に情報が伝わるように、自分自身で工夫して送ることができる。

更に、過去の会話をざっと遡って確認して、言葉を選ぶことができる訳です。
相手の過去の発言も確認することができるので、感情面での気遣いにもとても有効だと思います。

とは言いながら、投稿したメッセージが結構縦長になっていると、『あ~、申し訳ないな・・・。』と若干落ち込んでいるのも事実で、日々、葛藤しています。

ただ、『自分なりに、読み返し、修正を加え、納得した文章で長くなっているのは仕方ない。今回のこの返信はこれで正解だ。』と割り切って、今日もメッセージを送っています。

『長文のLINEメッセージは悪いことばかりでは無いと思うよ』というお話しでした。

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