【書評】『ニュータイプの時代』山口周

僕は時々、こう考えます。

『僕は、この先の未来の世界にとって、”意味のある人材”になれるだろうか?』

単純に言えば、”生き残れるのか?”ということです。

【ニュータイプ】

この言葉に、ある一定の年齢の”ガンダムファン”は、胸躍るのでは無いでしょうか?
(最近のガンダムシリーズは、観ていないので、わかりませんが。)

Wikipediaによれば、
「ニュータイプ (Newtype) は、『ガンダムシリーズ』に登場する架空の概念である。
劇中においては、時空を超えた非言語的コミュニケーション能力を獲得し、超人的な直感力と洞察力を持つ、新しい人類とされる人間を指すが、その概念は明確にされず、さまざまな解釈が可能で想像の余地を残した形で描かれる。
ニュータイプに対して、彼等のような特殊な能力を持たない従来の人類はオールドタイプ (Oldtype) と呼ばれ、やや軽蔑の意味合いを込めて使われるケースも多い。」
と記されています。

主人公アムロ・レイがその「ニュータイプの定義に当てはまる存在ではないか」とされていたこと、”新しい人類”と表現されていたこともあり、”ニュータイプ”に『自分もなれたら』と憧れを抱いたものでした。

本書では冒頭で、”これから求められる思考・行動様式とは?”ということで、ニュータイプとオールドタイプのそれを提示しています。

ニュータイプになれるかどうか、テストされている気持ちで、少しドキドキしましたが、幸い、僕の思考・行動様式は、割りとニュータイプに近いようだとわかりました。

しかし、少し気になるところもあります。

それは、20世紀後半から21世紀のはじめにかけて、ビジネスの現場にいた僕は、その世界に順応し、まあまあやってこれた、ということです。
この時代に高く評価されてきたのは、”従順で、論理的で、勤勉で、責任感の強い者”で、その者が「優秀な人材」であったと。

僕は、”超優秀”では無いけれど、一般の社会システムの中では、”優秀である立ち居振る舞い”が、ある程度、出来ていたのではないか?と思います。

しかしそれは、正に、”オールドタイプ”ということになります。

そして、その”オールドタイプ”の価値は、急速に失われていくことになる、と書かれています。

“ニュータイプ”とは、オールドタイプに対置されるように、”自由で、直感的で、わがままで、好奇心の強い者”と定義されています。
今の僕とは、少し異なります。

そして今後は、ニュータイプが大きな価値を生み出し、評価され、本質的な意味での「豊かな人生」を送ることになるだろう、と。

『”ニュータイプ”になりたい』

では、どうすればいいのか?

本書では、「ニュータイプの24の思考・行動様式」という構図で示されています。
オールドタイプとニュータイプの対比もされており、今の自分のチェックにもなります。
『これは、ニュータイプだ』
『ここは、オールドタイプだな』
と、ドキドキしながら、自分を見つめ直せます。

やや厚みのある一冊ですが、しっかり身体に染み込ませることで、自分をアップデート出来ると思います。

※本記事ベースの紹介動画です。→ https://youtu.be/mRrTRfcH8nk

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