Designing the Invisible Guide.
SJF-CREATE Development Archive #026
Designing the Invisible Guide.
ゲームの中で、プレイヤーに次の目的地を伝える方法は簡単です。
大きな矢印を出す。
HUDに目的地を表示する。
マーカーを置く。
進める道を一つにする。
そうすれば、迷うことは少なくなります。
しかし、世界を探索するゲームで、それをやりすぎると別のものを失います。
「自分で見つけた」という感覚です。
SJF-CREATEでは、プレイヤーを導くことと、プレイヤー自身に歩いてもらうことの間を考えるようになりました。
Getting Lost Is Not Always Exploration.
自由に歩けることと、どこへ行けばいいのか分からないことは同じではありません。
プレイヤーが、
「あそこが気になる。」
「こちらにも道がありそうだ。」
と考えて進むのは探索です。
しかし、
「何をすればいいのか分からない。」
「進行しているのかどうかも分からない。」
という状態は、単なるストレスになってしまうことがあります。
Exploration needs intention.
自由なゲームほど、実は見えないところで方向を示す設計が必要になります。
Looking at Old Maps Again.
過去に作ったゲームを現在の視点でプレイすると、当時は気にならなかったことが見えてきます。
戦闘はできる。
目的も存在する。
ゴールもある。
しかし、その途中で、
「次はどこへ行くのか。」
が少し分かりにくい。
制作している本人には、マップ全体が頭に入っています。
どこに何があり、どの順番で進めばよいかも知っています。
だから、誘導がなくても迷いません。
しかし、初めてその世界へ入ったプレイヤーには、その知識がありません。
この差を忘れないことが重要です。
The Environment Can Point.
プレイヤーを導くものは、HUDだけではありません。
遠くに見える建物。
道の形。
光。
地形の高低差。
特徴的なオブジェクト。
音。
敵の配置。
こうしたものも、すべて方向を伝えることができます。
例えば、スタート地点から遠くに城が見えれば、
「あそこへ行ってみたい。」
という目的が自然に生まれるかもしれません。
矢印を表示しなくても、世界そのものがプレイヤーを誘う。
それができれば、誘導はゲームの外側にある説明ではなく、世界の一部になります。
HUD When It Matters.
もちろん、環境だけですべてを伝える必要もありません。
重要な変化が起きたとき。
新しい目的が発生したとき。
これまで閉ざされていた場所が開いたとき。
その瞬間には、HUDが有効です。
重要なのは、常に表示し続けることではなく、
必要な瞬間に、必要な情報だけを出すこと。
プレイヤーが自分で考える余地を残しながら、進行を見失わないようにします。
Guide the Eyes, Not Every Step.
誘導を考えるとき、
「プレイヤーをどこへ移動させるか」
だけを考えてしまいがちです。
しかし、その前に、
「何を見てもらいたいのか」
を考えることができます。
遠くの塔を見る。
異常な空を見る。
壊れた建物に気づく。
水路を発見する。
そこから、
「何だろう。」
という疑問が生まれる。
そして、自分から近づいていく。
プレイヤーの足を直接動かすのではなく、まず視線を動かす。
それもナビゲーションです。
Curiosity Is a Navigation System.
MISTRALのような世界では、特にこの考え方が重要になります。
クエストマーカーだけを追い続けるのではなく、
「向こうには何があるのだろう。」
という好奇心によって歩いてほしい。
そのためには、完全に自由に放り出すのでも、すべてを説明するのでもありません。
少し見せる。
少し隠す。
近づけば、また次の何かが見える。
好奇心そのものを、プレイヤーを動かすシステムとして設計する。
世界を探索するゲームでは、それが強いナビゲーションになります。
Looking Ahead.
SJF-CREATEのゲームでは、これからHUDやナビゲーションを増やす場面もあると思います。
しかし、目標は画面を案内表示で埋めることではありません。
プレイヤーが迷わず、
それでも、
「自分で進んだ。」
と感じられること。
矢印。
HUD。
ランドマーク。
地形。
光。
音。
そして好奇心。
それらを組み合わせながら、世界の中に見えない道を作っていく。
The best guide may be the one the player never notices.
プレイヤーを導きながら、導かれているとは感じさせない。
それも、世界を作るためのデザインです。
SJF-CREATE Development Archive
Category
Design

