When the Game Needs Another Way.

SJF-CREATE Development Archive #021

When the Game Needs Another Way.

Kick The KANは、もともとプレイヤー同士の駆け引きを楽しむゲームとして作られました。

鬼が缶を守る。

STRIKERが隙を狙う。

複数のプレイヤーがいるからこそ成立する、非対称型の対戦ゲームです。

しかし、実際に公開してみると、開発中には十分に意識していなかった問題が見えてきました。

一人でゲームへ入ってきたプレイヤーは、どうなるのか。


The Problem After Release.

Kick The KANの本来のルールでは、最低でも二人のプレイヤーが必要です。

しかし、公開されたゲームへ、必ず複数人が同時に入ってくるとは限りません。

一人で興味を持ってアクセスしてくれたプレイヤーがいても、対戦相手がいなければゲームそのものが成立しない。

せっかく来てくれたのに、遊ぶことができない。

これはゲームバランス以前の問題でした。


Change the Entrance, Not the Core.

そこで考えたのが、SOLO MODEです。

ただし、Kick The KANそのものを一人用ゲームへ変更するわけではありません。

複数人なら、従来どおりのPvP。

一人なら、SOLO MODE。

プレイヤー数によって、ゲームの入口を分ける。

本来のゲーム性を残したまま、一人で訪れたプレイヤーにも遊べる体験を用意することにしました。


Detect, Decide, Switch.

考え方はシンプルでも、実装には新しい仕組みが必要でした。

ゲーム開始後にプレイヤー数を確認する。

複数人ならPvPへ進む。

一人ならSOLO MODEへ切り替える。

そして、それぞれに必要なデバイスだけを動かす。

一つのマップの中に二つのゲーム進行を持たせることで、Kick The KANは公開時とは異なる構造へ変わっていきました。


Reusing the Same World.

SOLO MODEのために、別のゲームをゼロから作ることはしませんでした。

同じマップ。

同じ缶。

同じ基本的な操作。

その中で、対戦相手の代わりとなる新しい脅威を用意し、一人でもゴールを目指せるようにします。

既存の資産を活かしながら、新しい遊び方を追加する。

これは単なる機能追加ではなく、一つのゲーム空間を複数の条件で成立させるための再設計でした。


One Change Creates Another Problem.

新しい仕組みを加えると、新しい問題も生まれます。

SOLO MODEでは動いたのに、PvPへ影響が出る。

ゲーム終了条件が想定と違う。

プレイヤーが倒されたとき、意図しない結果表示になる。

一つの問題を解決すると、別の条件で新しい問題が見つかる。

SOLO MODEの実装は、ゲームシステムが互いにつながっていることを改めて理解する機会にもなりました。


Development After Real Players.

SOLO MODEは、最初の企画書にあった機能ではありません。

公開した後に生まれたものです。

実際のプレイヤーがゲームへアクセスする。

そこで想定していなかった状況が見える。

その状況から、新しい仕様を考える。

つまり、プレイヤーが開発の次の方向を教えてくれたとも言えます。


Looking Ahead.

ゲームを公開すると、開発者の想定だけでは見えなかったことが見えてきます。

そのとき必要なのは、最初の設計を守り続けることではありません。

作品の核を守りながら、現実のプレイ環境に合わせて変化させることです。

Kick The KANは、

PvPだけのゲームから、状況によって異なる体験を提供できるゲームへ。

小さなVersion Updateでしたが、そこには公開後のゲームを育てていくための大きな学びがありました。


SJF-CREATE Development Archive

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Development

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