【”オフィスの価値”・”価値あるオフィス”と働く場所】
東京には3度目の緊急事態宣言が発出されています。
それに伴い、在宅ワーク(出社3割以下)が推奨されています。
4月23日から緊急事態宣言となった訳ですが、実は4月に新年度を迎えて以来、ウィークデーはほぼ毎日会社で仕事をしているんですね。
昨年度はトータルで20日も出社していなかったのですが。
もちろん、やたらと出社している訳ではなく、必要に応じての対応ではあります。
当然、オフィスでは徹底した感染対策が行われています。
ソーシャルディスタンスを確保し、感染対策を講じた上で、みんなそれぞれ活動していると思います。
ただ、23日以降は、会社のメンバーと出社3割となるように、時間を調整したり工夫をして、更に気を遣った対応をしている状況です。
しかし、それまでは出社して仕事をする機会が格段に増えていました。
僕自身にとって大きな理由は、『改めてオフィスの価値を感じた』ということがあります。
これは、僕の会社の特殊事情になってしまうと思うんですが、一年半くらい前にオフィスが増床されたんですね。
同じオフィスビルの中なんですが、別フロアに新たにオフィススペースができました。
そのオフィスが、なかなか快適なんです。
ちょっとしたカフェの雰囲気を醸し出すコワーキングスペースのようになってるんですね。
元々、それ以前からフリーアドレスが導入されていたこともあり、もっと早くからその場所を使うことができたのですが、何故か行くことすら無かったんですね。
勝手に『メインオフィスで仕事をする方が効率的だろう』と思っていました。
一回目の緊急事態宣言の時に在宅ワークが推奨されて、リモートワーク生活が始まりました。
やってみると、在宅ワークがめちゃくちゃ快適で、業務効率もほぼ問題無いことがわかりました。
こうなると、オフィスにこだわる理由がまるで無いんですね。
WEB会議も徐々に慣れていき、業務を行う分にはほぼ問題はありませんでした。
全員が”これしかない”と思うと、いい意味で割り切りができるんですね。
WEB会議やオンライン上の多少のトラブルも、「みんなが初めてのことだから」とお互いに寛容になっていました。
このように、非常に快適に在宅ワークをこなしていたんですね。
しかし、徐々に世の中が落ち着きを取り戻し、「いつまでもこの状況ではうまくないぞ。少しでも、コロナ前の状況に戻さなきゃ。」という空気感と相まって、新年度と同時に少しずつ”オフィス回帰”が始まりました。
ただ、そうなると当たり前ですが、メインオフィスに人が増えたんですね。
やや”密”に感じたので、半ば仕方無く新オフィススペースに行ったのですが、これが人も少なくて、予想と期待に反して、いい感じに落ち着いた雰囲気だったんです。
前述したようにちょっとしたカフェの雰囲気を醸し出すコワーキングスペースのようになってるんです。
雰囲気はカフェのようなんですが、そこにいるのはすべて会社のメンバー。
セキュリティにも安心感があります。
もちろん、仕事もはかどりました。
正直、めちゃくちゃ気に入りました。
以来、毎日のようにその”カフェのようなオフィス”に出社していたんですね。
完全に”在宅ワーク派”だったのにです。
通勤に時間と体力を削られるのはマイナスですが、プリント・コピーといったちょっとした雑務のツールの利用は確かに便利ですし、何より仲間との偶然のコミュニケーションは在宅ワークには無い価値があります。
これは意外とバカにならないと感じています。
在宅ワークの環境も自分なりに可能な限り最適な環境を創れていると思います。ただ、どうしても、プライベートとの切り分けが難しい面があり、家族に少なからず影響があるのは否めません。
職住近接の上、”職住一体”のメリットの大きさは計り知れないくらいあるのですが、同時にデメリットもあることは事実です。
100%完璧では無いということですね。
とは言え、”在宅ワーク派”であることは変わりなく、できるだけその比率を上げていくことは、今後も積極的に取り組んでいきたいと思います。
要は、自分の中で最適な環境、最適なバランスを構築するということが大切なんだと思います。
ちょって話しが逸れましたが、そんな訳で、僕の出社比率は高まったんですんね。
ただ、いきなりここまで出社比率が高くなったのは、そのカフェのようなオフィスの”空間の魅力・快適さ”が大きいと感じています。
これがメインオフィスに縛られたら、在宅ワークの比率を大きくすることを検討したり、出社に対するストレスが高まっていたと思います。
このことから、改めて『快適なオフィス空間の価値は高いんだな』と感じています。
(会社の仲間がこの新オフィスのデザインをしたのですが、彼にこの話をしたところ、とても喜んでいました。)
DeNAさんが、”本社オフィスをWeWorkへ移転。デスク数を4分の1に。”という記事がありました。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2104/30/news088.html
「コワーキングスペースを活用した働き方が可能になる他、オフィスの縮小・拡張にも比較的柔軟に対応できるため」という理由だそうですが、大規模オフィスを抱えるというコスト的な面と社員の働き方を考えての判断ということですね。
世の中の流れ的には、”在宅ワーク・リモートワーク(職住一体)”に向かうことは間違いないと思います。
しかし、その背景は『より生産性の高く、より快適に働くことができる環境(空間)』が求められているということだと思います。
僕は、いわゆる”デザイナー”では無いですが、建築関係者として『”価値の高い快適な空間創り”にもっとこだわって、良い仕事をしなければならないな。』と、改めて気を引き締めた次第です。
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諏訪寛 (著) 形式: Kindle版