【Dr.コトー診療所に行きたい!】
沖縄観光情報WEBサイト おきなわ物語 より
https://www.okinawastory.jp/site
先日、「世界の果てまでイッテQ !」を観ました。
いろいろありましたが、大好きな番組のひとつです(苦笑)。
ミヤゾンさんが100kg超えのカジキマグロを釣るために、与那国島を訪れていました。
天候不良もありなかなか思うように漁に出れず、そのため与那国島を紹介するVTRを流す場面がありました。
ある場所が紹介された時、僕は画面に釘付けになりました。
『Dr.コトー診療所』
吉岡秀隆さんが主演の大人気ドラマです。
美しい自然に囲まれた架空の島、志木那島(しきなじま)を舞台に、コトーの愛称で親しまれる医師・五島健助(ごとう・けんすけ/吉岡秀隆さん)と島に生きる人々の交流を情緒豊かに描いたヒューマンドラマで、僕は毎回感動しながら観ていました。
ロケ地が与那国島だったんですね。
そして、その主な舞台となっていた診療所は、実はフジテレビがドラマのために新築したものだったそうです。
僕も好きで観ていましたが、ロケ地までは当時気にして無かった。
まして、建物が”ドラマのために建てられたセット”だなんて、まったく知る由も無かった。
本当のファンの方々には怒られそうな話ですね。
しかし、今回一番驚いたのが、その建物にエイジング(古く見えるように仕上げ加工をおこなう)を至るところにほどこしていたということ。
エイジング(塗装)とは、家具や建具の表面に重ね塗りを施したり、塗膜をわざとはがすことによってアンティークのような古めかしい風合いに仕上げる工法です。
近年、飲食店やアパレルの店舗、新築住宅においてもフロアや室内ドアの建材、壁などアンティーク風のものが好まれ、注目されています。
エイジングは色味や風合いを醸し出すために、使用する材料や道具も様々です。
施工する職人の美的感覚にある程度ゆだねられる点で、一般的な塗装とは違いがあり、エイジング塗装のプロフェッショナルの技術が発揮されるところです。
番組内で映ったのはほんの一部だけだったけど、美術スタッフの技術の高さを感じました。
とてもリアリティがあり、まさに”プロの技術”を感じました。
僕は、美大出身の建築家がいるのは知っていたけど、アートと建築技術は質が違うと思っていました。
“美大出身の建築家は芸術家であっても、技術者では無い”と。
だけど、それは間違いだった。
むしろ、今、僕が欲しているのは、アーティスティックな発想ができることと、それを具現化できる繊細な感覚と技術。
それと、僕が今までやってきたような、構造や設備といった”人が営みをおこなう空間として建物を成立させる技術”との融合が、今、僕がやりたいことです。
美術の知識・情熱のあるアーティストの方々、美術の知識・情熱のある技術者の方たちと、一緒に仕事がしてみたいと心から思いました。
そして、与那国島に行って、コトー先生の診療所をこの目で見たくなりました。
“イッテQ!”で笑うだけのはずだったのに、僕の中で大きな変化があった瞬間でした。