地方モビリティの救世主である”自動運転”はもう少し先の未来の話か?

sportscar2016によるPixabayからの画像

米・ラスベガスで開催されている世界最大のテクノロジー関連展示会である「CES 2020」で、トヨタは記者会見を開き、新しい施策を発表しました。

それは「街づくり」

トヨタが作る街の名前は「Woven City」。
2020年末に閉鎖予定のトヨタ自動車東日本・東富士工場(静岡県裾野市)の跡地を使い、最終的には約70.8万平方メートルの土地を使って、実験都市を作るとのこと。

Woven Cityの特徴は、電気で動く自動運転車の利用が前提となっていることで、「速度の速い自動運転車が走る道」「電動キックボードや人が一緒に動くプロムナード」「歩行者専用の歩道」という3種類の道が入り交じるような構造になるそうです。
自動運転車を理想的に運行するには、街中にセンサーを張り巡らせて、人と車の情報を常に収集・活用する仕組みの存在が望ましい。
また、「まだまだ”実際に自動運転車が多数、あたりまえのように走っている街”がどのようになるのか、ちゃんと予測できている人はおらず、やってみなければわからない部分が多すぎる」という課題があり、そのため既存の都市をスマート化するのではなく、1から作ることで、より大胆に”自動運転車があることを前提とした街”を作り上げることができるとのこと。

しかし、その計画も、”2021年着工”とされていますが、”いつまでにどういう計画で作っていくのか?”というような情報は公開されておらず、具体性に欠ける部分があるとのことです。

う〜ん、なるほど。

・街中にセンサーを張り巡らせて、人と車の情報を常に収集・活用する仕組みの存在が必要
・”自動運転車が多数、あたりまえのように走っている街”がどのようになるのか、ちゃんと予測できている人がいない

だから、
『既存の都市をスマート化するのではなく、1から作る』
ということになるのか。

でも、このトヨタの実験都市も、広大な敷地に2000人の居住を計画しているとは言え、ある意味限られたテーマパーク内での話と同じと思われ、ここでの知見・仕組み・データを既存のまちに馴染ませるのは、また違ったハードルが当然あると思います。

更に、一応の街(実験都市)の完成、その後人々の居住・生活が始まり、一定のデータ・成果が得られるまで何年掛かる想定なんでしょうかね?

う〜ん。
自動運転車に関する最先端と思われる現実がこれか?
と、いうことは『地方のモビリティの救世主である”自動運転の社会実装への取り組み”自体も、残念ながらもう少し先の未来になりそう。』ということか?

ならば、しばらくの間、地方のモビリティを支えるのは、変わらずに
『人』
と、いうことになりますね。

ここを起点に、必要なもの・仕組みを整備していくことが重要だと再認識しました。

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